Applies To.NET

リリース日:2020 年 2 月 12 日

バージョン: .NET Framework 3.5 および 4.8

Windows 10 Version 1903、Windows Server 1903 RTM、Windows 10 Version 1909、および Windows Server Version 1909 用のこの更新プログラムには、.NET 3.5 および 4.8 の累積的な信頼性の強化が含まれています。 この更新プログラムは、定期的な保守ルーチンの一部として適用することをお勧めします。 この更新プログラムをインストールする前に、「前提条件」と「再起動の必要性」のセクションを参照してください。

重要

この更新プログラムは、2020 年 2 月 12 日の累積的な更新プログラムに含まれています。 この更新プログラムは、2020 年 1 月 29 日の累積的な更新プログラムで以前にリリースされたものです。

品質と信頼性の強化

WCF1

- CPU 負荷が高い状態で IIS アプリケーションを短時間で何度も再起動すると、競合状態が生じてエンドポイントにアクセスできなくなる可能性がある問題を解決するために、WCF アクティブ化サービスでリッスン エンドポイントを構成するときのオプトイン再試行メカニズムを追加しました。 この修正を適用するには、%windir%\Microsoft.NET\Framework\v4.0.30319 フォルダーと %windir%\Microsoft.NET\Framework64\v4.0.30319 フォルダー以下の SMSvcHost.exe.config に次の AppSetting を追加します。 これで、エンドポイントがエラー状態にならないように、各試行の間に 1 秒の待機時間が設定された上で、エンドポイントの登録が 10 回再試行されるようになります。 <appSettings> <add key="wcf:SMSvcHost:listenerRegistrationRetryCount" value="10"/> <add key="wcf:SMSvcHost:listenerRegistrationRetryDelayms" value="1000"/> </appSettings>

- リッスン パスが閉じられるときに競合状態が生じます。これは、IIS ワーカー プロセスがクラッシュして同じエンドポイントがリッスン中として再構成されますが、アクティブ化が保留中であるためです。 競合が見つかった場合、今回の変更により、この競合状態による競合が一時的であるという想定で再試行できるようになります。 再試行回数と待機時間は、アプリの設定で構成できます。

Windows フォーム

- ImeMode プロパティが NoControl に設定されている System.Windows.Forms.TextBox コントロールの問題を修正します。 これらのコントロールには、ページ上のナビゲーション順序に関係なく、OS 設定と一致する IME 設定が保持されようになりました。 ぴん音キーボードを使用する CHS に修正プログラムが適用されます。

- ぴん音キーボードを使用する CHS で ImeMode を ImeMode.NoControl に設定した System.Windows.Forms.ComboBox コントロールに関する問題を修正します。これにより、マウス クリックを使用して操作するときや、IME が無効なコントロールからこの ComboBox コントロールにフォーカスが移動するときに、IME が無効に切り替わるのではなく、親コンテナー コントロールの入力モードが保持されるようになります。

- .NET Framework 4.8 のアクセシビリティの変更により、フェールオーバー クラスター サービスのクラスターの作成ウィザードで、DataGridView の IP アドレスの編集 UI に回帰が生じました。この問題により、編集コントロールの別の編集セルへの移動に関連するコントロール UIA ツリーの再構築後、ユーザーは IP 値を入力できなくなります。 この問題を防ぐために、現在、このようなカスタム DataGridView セル (IP アドレス セル) とその内部コントロールは、既定の UIA ツリーの再構築では処理されていません。

CLR2

- .NET Framework 4.8 の変更により、特定の EnterpriseServices シナリオに回帰が生じました。この問題により、シングルスレッド アパートメント オブジェクトがマルチスレッド アパートメントとして扱われ、ブロック エラーが発生します。 今回の変更により、シングルスレッド アパートメント オブジェクトが正しく識別されるようになり、このエラーが回避されます。

- ポータブル PDB メタデータ プロバイダー キャッシュに、プロバイダーがリークされ、診断 StackTrace API でクラッシュが発生する競合状態があります。 この競合を修正するために、プロバイダーが破棄されなかった原因を検出して破棄します。

- サーバー GC で SOH 割り当ての実行時に完全にメモリ不足になったとき (つまり、完全ブロック GC があり、まだ SOH 割り当てに対応できる領域がない場合)、OutOfSpaceSOH というトリガー理由で完全ブロック GC が繰り返しトリガーされる問題を修正します。 この修正により、ループで GC をトリガーするのではなく、この状況が検出されたときに OOM がスローされるようになります。

- プロセス アフィニティを 1 から N コアに変更したときに発生する問題を修正します。

SQL

- 文字列の書式が不適切なために情報が出力されなかった SqlClient Bid トレースの問題を修正します。

WPF3

- 状況によって、高 DPI WPF アプリケーションのポップアップが表示されない問題、画面の左上に表示される問題、または不完全に表示またはレンダリングされる問題を修正します。

- WPF で XPS ドキュメントを作成するときの問題を修正します。この問題により、フォントのサブセット化の結果、サブセット化のプロセスで FileFormatException が発生し、フォントが大きくなることがあります。

- システム DPI が 96 を超える場合に、TextBox などのテキスト挿入キャレットが不適切な幅になる問題を修正します。 特に、DPI 対応の状況によっては、プライマリよりも DPI が低いモニターにキャレットが表示されないことがありました。

- 列が SharedSizeGroup に属するグリッドのレイアウト中に停止状態になる問題を修正します。

- RibbonSplitButton を開くときに、ユーザーがマウス ボタンを放す前に、アプリで自動的にボタンが無効にされ、メニュー項目が置き換えられる場合に、停止状態になり、最終的に StackOverflowException が発生する問題を修正します。

- TreeView のスクロール中に発生する可能性がある特定の停止の問題を修正します。

.NET ライブラリ

- MTU が非常に大きいネットワーク構成での不適切な使用に対して UdpClient を強化します。

1 Windows Communication Foundation (WCF)2共通言語ランタイム (CLR)3 Windows Presentation Foundation (WPF)

更新プログラムの入手方法およびインストール方法

この更新プログラムのインストール

この更新プログラムは、Windows Update から自動的にダウンロードおよびインストールされます。

この更新プログラムのスタンドアロン パッケージを入手するには、Microsoft Update カタログ Web サイトを参照してください。

ファイル情報

この更新プログラムで提供されるファイルの一覧については、累積的な更新プログラムのファイル情報をダウンロードしてください。

必要条件

この更新プログラムを適用するには、.NET Framework 3.5 または 4.8 がインストールされている必要があります。 

再起動の必要性

影響を受けるファイルが使用されている場合、この更新プログラムの適用後、コンピューターを再起動する必要があります。 この更新プログラムを適用する前に、すべての .NET Framework ベースのアプリケーションを終了することをお勧めします。

更新プログラムの置き換えに関する情報

この更新プログラムを適用すると、以前にリリースされた更新プログラム 4533002 が置き換えられます。

この更新プログラムに関するヘルプとサポートを受ける方法

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