ここでは、Microsoft Excel の XNPV 関数の書式および使用法について説明します。
説明
定期的でないキャッシュ フローに対する正味現在価値を返します。 一連の定期的なキャッシュ フローに基づいて正味現在価値を計算する場合は、NPV 関数を使用します。
書式
XNPV(割引率, 値, 日付)
XNPV 関数の書式には、次の引数があります。
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割引率 必ず指定します。 対象となるキャッシュ フローに適用する割引率を指定します。
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値 必ず指定します。 収支明細表の日付に対応する一覧のキャッシュ フローを指定します。 最初の支払いは投資の最初に発生する原価や支払いに対応し、省略できます。 最初のキャッシュ フローが原価や支払いの場合、負の値を指定する必要があります。 それ以降の支払いは、1 年の日数を 365 日として割り引かれます。 値には、正の値と負の値が、少なくとも 1 つずつ含まれている必要があります。
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日付 必ず指定します。 キャッシュ フローに対応する一連の支払日を指定します。 最初の支払日は、収支明細表の先頭に対応します。 残りの支払日には、この日付より後の日付を指定する必要がありますが、指定順序は自由です。
解説
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Microsoft Office Excel では、日付を連続したシリアル値として処理することで、日付の計算が行われています。 既定では、1900 年 1 月 1 日がシリアル値 1 として保存され、2008 年 1 月 1 日は 1900 年 1 月 1 日から 39,448 日後に当たるので、シリアル値は 39448 になります。
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日付に整数以外の値を指定すると、小数点以下が切り捨てられます。
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引数に数値以外の値を指定すると、エラー値 #VALUE! が返されます。
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日付に無効な数値を指定すると、エラー値 #VALUE! が返されます。
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日付に投資の開始日より前の日付を指定すると、エラー値 #NUM! が返されます。
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キャッシュ フローと日付に含まれる値の個数が異なる場合は、エラー値 #NUM! が返されます。
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XNPV 関数は、次の数式で表されます。
ここで
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di = i 回目または最後の支払日
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d1 = 最初の支払日
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Pi = i 回目または最後の支払額
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使用例
次の表のサンプル データをコピーし、新しい Excel ワークシートのセル A1 に貼り付けます。 数式を選択して、F2 キーを押し、さらに Enter キーを押すと、結果が表示されます。 必要に応じて、列幅を調整してすべてのデータを表示してください。
値 |
日付 |
|
-¥1,000,000 |
2008/1/1 |
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¥275,000 |
2008/3/1 |
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¥425,000 |
2008/10/30 |
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¥325,000 |
2009/2/15 |
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¥275,000 |
2009/4/1 |
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数式 |
説明 |
結果 |
=XNPV(.09, A2:A6, B2:B6) |
上のデータの投資に対する正味現在価値を求めます。 キャッシュ フローには、割引率 9% が適用されます。 |
¥208,665 |