ここでは、Microsoft Excel の XIRR 関数の書式および使用法について説明します。
説明
定期的でないキャッシュ フローに対する内部利益率を返します。 一連の定期的なキャッシュ フローに対する内部利益率を計算する場合は、IRR 関数を使います。
書式
XIRR(値, 日付, [推定値])
XIRR 関数の書式には、次の引数があります。
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値 必ず指定します。 収支明細表の日付に対応する一覧のキャッシュ フローを指定します。 最初の支払いは投資の最初に発生する原価や支払いに対応し、省略できます。 最初のキャッシュ フローが原価や支払いの場合、負の値を指定する必要があります。 それ以降の支払いは、1 年の日数を 365 日として割り引かれます。 値には、正の値と負の値が少なくとも 1 つずつ含まれている必要があります。
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日付 必ず指定します。 キャッシュ フローに対応する一連の支払日を指定します。 指定順序は自由です。 日付は、DATE 関数を使って入力するか、他の数式または他の関数の結果として指定します。 たとえば、2008 年 5 月 23 日を入力する場合は、DATE(2008,5,23) を使用します。 日付を文字列として入力した場合、エラーが発生することがあります。 .
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推定値 省略可能です。 XIRR 関数の計算結果に近いと思われる数値を指定します。
解説
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Microsoft Office Excel では、日付を連続したシリアル値として処理することで、日付の計算が行われています。 既定では、1900 年 1 月 1 日がシリアル値 1 として保存され、2008 年 1 月 1 日は 1900 年 1 月 1 日から 39,448 日後に当たるので、シリアル値は 39448 になります。
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日付に整数以外の値を指定すると、小数点以下が切り捨てられます。
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内部利益率を計算するには、正の値と負の値がキャッシュ フローに少なくとも 1 つずつ含まれている必要があります。そうでない場合は、#NUM! が返されます。
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日付に無効な数値を指定すると、エラー値 #VALUE! が返されます。
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日付に投資の開始日より前の日付を指定すると、エラー値 #NUM! が返されます。
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キャッシュ フローと日付に指定された値の個数が異なる場合は、エラー値 #NUM! が返されます。
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ほとんどの場合、XIRR 関数の計算で推定値を指定する必要はありません。 推定値を省略すると、0.1 (10%) が指定されたと見なされます。
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XIRR 関数は、正味現在価値を返す XNPV 関数と相互に関連しています。 XIRR 関数の計算結果は、XNPV 関数の計算結果が 0 (ゼロ) であるときの利益率となります。
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XIRR 関数の計算には、反復計算の手法が使用されます。 推定値を初期値とし、計算結果の誤差が 0.000001% になるまで、利益率の値を変えて反復計算が行われます。 反復計算を 100 回行っても、次の数式で表される結果が得られない場合は、エラー値 #NUM! が返されます。 利率は以下の結果になるまで変更されます。
ここで
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di = i 回目または最後の支払日
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d1 = 最初の支払日
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Pi = i 回目または最後の支払額
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使用例
次の表のサンプル データをコピーし、新しい Excel ワークシートのセル A1 に貼り付けます。 数式を選択して、F2 キーを押し、さらに Enter キーを押すと、結果が表示されます。 必要に応じて、列幅を調整してすべてのデータを表示してください。
データ |
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値 |
日付 |
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-1,000,000 |
2008 年 1 月 1 日 |
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275,000 |
2008 年 3 月 1 日 |
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425,000 |
2008 年 10 月 30 日 |
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325,000 |
2009 年 2 月 15 日 |
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275,000 |
2009 年 4 月 1 日 |
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数式 |
説明 (計算結果) |
計算結果 |
=XIRR(A3:A7, B3:B7, 0.1) |
内部利益率を求めます (0.373362535 または 37.34%) |
37.34% |