ここでは、Microsoft Excel の NEGBINOM.DIST 関数の構文および使用法について説明します。
説明
負の二項分布の確率関数の値を返し、試行の成功率が一定のとき、成功数で指定した回数の試行が成功する前に、失敗数で指定した回数の試行が失敗する確率を計算できます。
この関数は二項分布を計算する関数に似ていますが、試行の成功数が定数で試行回数が変数である点が異なります。 さらに、二項分布の場合と同様に、対象となる試行は独立試行であると見なされます。
たとえば、特定の資格を持つ人物を 10 人採用する企業があり、応募者がこの資格を持っている確率は 0.3 であることが経験的にわかっている場合、NEGBINOM.DIST 関数を使うと、10 人の有資格者を採用するまでに一定の無資格者を面接する確率を計算することができます。 NEGBINOM。DIST は、10 人の適格な候補者をすべて見つける前に、特定の数の未資格の候補者にインタビューする確率を計算します。
書式
NEGBINOM.DIST(失敗数,成功数,成功率,関数形式)
NEGBINOM.DIST 関数の書式には、次の引数があります。
-
失敗数 必ず指定します。 試行が失敗する回数を指定します。
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成功数 必ず指定します。 分析のしきい値となる、試行が成功する回数を指定します。
-
成功率 必ず指定します。 試行が成功する確率を指定します。
-
関数形式 必ず指定します。 計算に使用する関数の形式を論理値で指定します。 累積が TRUE の場合、NEGBINOM。DIST は累積分布関数を返します。FALSE の場合、確率密度関数が返されます。
解説
-
失敗数と成功数に整数以外の値を指定すると、小数点以下が切り捨てられます。
-
引数に数値以外の値を指定すると、エラー値 #VALUE! が返されます。
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成功率 < 0 または確率 > 1 である場合は、エラー値 #NUM! が返されます。
-
失敗数 < 0 または成功数 < 1 の場合は、エラー値 #NUM! が返されます。
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負の二項分布は、次の数式で表されます。
ここで
x は失敗数、r は成功数、p は成功率を示します。
使用例
次の表のサンプル データをコピーし、新しい Excel ワークシートのセル A1 に貼り付けます。 数式を選択して、F2 キーを押し、さらに Enter キーを押すと、結果が表示されます。 必要に応じて、列幅を調整してすべてのデータを表示してください。
データ |
説明 |
|
10 |
失敗数 |
|
5 |
成功のしきい値 |
|
0.25 |
成功率 |
|
数式 |
説明 |
計算結果 |
=NEGBINOM.DIST(A2,A3,A4,TRUE) |
上の値に対応する負の二項分布の確率関数の値を求めます |
0.3135141 |
=NEGBINOM.DIST(A2,A3,A4,FALSE) |
上の値に対応する負の二項分布の確率関数の値を求めます |
0.0550487 |