ここでは、Microsoft Excel の HYPGEOM.DIST 関数の書式および使用法について説明します。
超幾何分布を返します。 HYPGEOM.DIST は、指定された標本の成功数、指定された標本数、母集団の成功数、母集団の大きさの確率を返します。 有限母集団に関する問題に対しては HYPGEOM.DIST を使用します。ここでは、各観測は成功または失敗のいずれかです。また、指定された大きさの各サブセットは等尤度で選択されます。
書式
HYPGEOM.DIST(標本の成功数,標本数,母集団の成功数,母集団の大きさ,関数形式)
HYPGEOM.DIST 関数の書式には、次の引数があります。
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標本の成功数 必ず指定します。 標本内で成功する数を指定します。
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標本数 必ず指定します。 標本数を指定します。
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母集団の成功数 必ず指定します。 母集団内で成功する数を指定します。
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母集団の大きさ 必ず指定します。 母集団全体の数を指定します。
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関数形式 必ず指定します。 計算に使用する関数の形式を論理値で指定します。 関数形式に TRUE を指定すると、HYPGEOM.DIST により累積分布関数の値が計算され、FALSE を指定すると確率密度関数の値が計算されます。
解説
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引数に整数以外の値を指定すると、小数点以下が切り捨てられます。
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引数に数値以外の値を指定すると、エラー値 #VALUE! が返されます。
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標本の成功数に負の数を指定した場合、または標本の成功数が標本数または母集団の成功数の少ない方よりも大きい場合、エラー値 #NUM! が返されます。
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標本の成功数が 0 または (標本数 - 母集団の大きさ + 母集団の成功数) の大きい方よりも小さい場合、エラー値 #NUM! が返されます。
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標本数に負の数を指定した場合、または標本数が母集団の大きさよりも大きい場合、エラー値 #NUM! が返されます。
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母集団の成功数に負の数を指定した場合、または母集団の成功数が母集団の大きさよりも大きい場合、エラー値 #NUM! が返されます。
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母集団の大きさに負の数を指定した場合、エラー値 #NUM! が返されます。
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超幾何分布は次の式で計算されます。
ここで
x = 標本の成功数
n = 標本数
M = 母集団の成功数
N = 母集団の大きさ
HYPGEOM.DIST 関数では、置き換えなしに一定の母集団から標本が抽出されます。
使用例
次の表のサンプル データをコピーし、新しい Excel ワークシートのセル A1 に貼り付けます。 数式を選択して、F2 キーを押し、さらに Enter キーを押すと、結果が表示されます。 必要に応じて、列幅を調整してすべてのデータを表示してください。
データ |
説明 |
結果 |
1 |
標本の成功数 |
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4 |
標本数 |
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8 |
母集団の成功数 |
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20 |
母集団の大きさ |
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数式 |
説明 (計算結果) |
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=HYPGEOM.DIST(A2,A3,A4,A5,TRUE) |
セル A2 ~ A5 内の標本と母集団の累積超幾何分布関数の値を求めます。 |
0.4654 |
=HYPGEOM.DIST(A2,A3,A4,A5,FALSE) |
セル A2 ~ A5 内の標本と母集団の確率超幾何分布関数の値を求めます。 |
0.3633 |